スーパーエンプラ(スーパーエンジニアリングプラスチック)

樹脂加工の基礎用語

スーパーエンプラ(スーパーエンジニアリングプラスチック、英:Super Engineering Plastic)には明確な定義はありませんが、エンプラよりさらに優れた機能をもつ樹脂材料の総称です。

 

エンプラの耐熱性が100~150℃であるのに対し、スーパーエンプラの耐熱性は基本的に150℃以上であることが大きな違いと言えます。
これは、スーパーエンプラが分子鎖にベンゼン環を含んでおり、また分子鎖が太く結合が強いため、高温になっても分子の運動がある程度抑制されるためです。


1980年代頃から、耐熱性・難燃性を中心にエンプラをさらに上回る機能性が求められるようになり、世界各国でスーパーエンプラの材料開発が進みました。
そして、その潮流は現在も衰えておらず、研究・開発が盛んに行われています。

 

用途としては、高い耐熱性が要求される自動車のエンジン部品や航空宇宙、電気、そのほか蒸気殺菌が必要な医療機器、半導体業界においても活用されています。 

 

代表的なスーパーエンプラを以下に示します。

※PTFE樹脂を含むフッ素樹脂は、分子鎖にベンゼン環を持たない。

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