PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン)
スーパーエンプラ(スーパーエンジニアリングプラスチック)
PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン、英: Polyetheretherketone)は、代表的なスーパーエンプラの一つで、熱可塑性樹脂として最高クラスの融点をもつ優れた材料です。
炭素繊維やグラファイト、ガラス繊維等を配合して摺動性や強度、耐摩耗性を向上させたグレードもよく使用されています。
主な特徴としては、
- 耐熱性が高い(連続使用温度240~250℃、融点334℃)
- 機械的特性(高温強度も高い)
- 耐薬品性
- 難燃性(UL94V-0規格の適合)
- 耐熱水性(加水分解を起こしにくい)
- 電気絶縁性
- 耐放射線性
- 加工性
等があります。ただし、PPS樹脂と並んで高価なので注意が必要です。
主な用途としては、優れた耐熱性と機械的特性を利用して、
ギヤやワッシャ、ベアリング等の自動車業界から電気・電子、医療、航空宇宙、食品業界まで幅広い業界で使用されています。
特にEVシフトの潮流により軽量化やコストダウンが急務の自動車業界では、近年金属部品の代替として需要が高まっています。