PTFE樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)・テフロン
スーパーエンプラ(スーパーエンジニアリングプラスチック)
PTFE樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、英:Polytetrafluoroethylene)は、フッ素樹脂の一つで、四フッ化エチレン樹脂もしくはデュポン社の登録商標であるテフロンと呼ばれることもあります。
フッ素樹脂の総称をテフロンと呼称する場合もありますので、使い分けには注意が必要です。
PTFE樹脂はフッ素樹脂の中では最も需要が高く、フッ素樹脂全需要の約60%を占めています。
樹脂全体の中では、一般的にスーパーエンプラに分類されます。
主な特徴としては、
- 優れた耐薬品性(ほとんどの化学薬品・溶剤に対して不活性で化学的に安定)
- 樹脂の中で最高クラスの電気絶縁性
- あらゆる物質の中で最高クラスの摺動性
- 耐熱性(融点327℃、連続使用温度260℃)
- 耐寒性(-253℃)
- 難燃性(UL94V-0規格に適合)
- 非粘着性・撥水性
等があります。
その一方で、
- 吸水性が高く寸法安定性が低い
- 高価
- 溶融時の粘度が低くゴム状の弾性体になるため成形が難しい
(通常圧縮成形法を用いるが、充填剤を加えれば機械加工可能) - 耐摩耗性が低い
- 耐放射線性が低い
といった欠点もあります。
主な用途としては、「耐薬品性を利用した半導体製造装置部品」「耐熱性を利用した自動者部品・食品製造装置部品」「電気絶縁性を利用した電気・電子部品」「パッキンやガスケット等のシール材」「産業機械の摺動部品」「その他ケーブル」「保護コーティング材」等があります。