エンプラ(エンジニアリングプラスチック)

樹脂加工の基礎用語

エンプラ(エンジニアリングプラスチック、英:Engineering Plastic)とは、汎用プラスチックの弱点であった引張強度や耐熱性を強化した高機能樹脂のことを指します。

 

エンプラに明確な定義はありませんが、およそ100℃~150℃の耐熱性と約40~50Mpa以上の引張強度をもつ樹脂がこれに該当します。

 

主な用途としては「自動車部品」「電子部品」「OA機器」「産業機器」「合成繊維」「各種筐体・容器」「ギヤ」等があり、汎用プラスチックに比べると工業用に利用されることが多いです。

 

汎用プラスチックよりはコストが高くなるものの、
それを補う強度と耐熱性を持ち、さらに金属材料に比べ軽量で大量生産もしやすいことから、
近年、軽量化・コストダウンのために金属部品をエンプラに置き換えるケースが増えています。

 

ただし、やはり強度をはじめとする機械的特性の多くは金属部品に劣るため、強度が必要な部品や、経年劣化や高温環境下での加水分解には注意が必要です。

 

続けて、エンプラの種類について紹介します。

 

エンプラ全体の約90%を占める「5大エンプラ」以下の通りです。

これらの他にも、ポリエチレンテレフタレート(PET)などもよく使用されます。

 

また、汎用プラスチックと同様に、分子構造によって結晶性エンプラと非晶性エンプラに分類することができます。

<結晶性エンプラ>

<非晶性エンプラ>

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