ポリブチレンテレフタラート(PBT樹脂)
エンプラ(エンジニアリングプラスチック)
ポリブチレンテレフタラート(PBT樹脂、英: polybutylene terephthalate)はエンプラの一つで、
よく似たポリエチレンテレフタラートのエチレン(CH₂)₂の代わりにブテン(CH₂)₄が結合したものです。
主な特徴としては、
- 安価
- 加工性
- 耐薬品性
- 光沢性が良好で着色・塗装が可能
- 難燃性
- 電気絶縁性
- 耐水性(吸水性が小さい)
- 寸法安定性
- ガスバリア性
- 通常ガラス繊維等で強化した素材が使用される
等があります。
基本的な特徴はポリエチレンテレフタラートと同様ですが、加工性に優れており、
またコストとその他の物性・機械的性質・化学的性質のバランスに優れており、極めて高い需要を誇ります。
一方、耐熱温度は60~140℃であるもののガラス転移温点(Tg)が40~60℃と比較的低温であるのに加え、
高温多湿環境下では加水分解を起こす可能性があるため熱湯中や高温環境では注注意して使用する必要があります。
主な用途としては、「自動車の駆動部品」「コネクタ等の電気・電子部品」「医療機器」「OA機器」「スポーツ用具」「筐体」等があります。
近年では、ポリアミド(PA樹脂、通称ナイロン)とともに、軽量化を目的とした自動車の金属部品の代替材料として注目を集めています。